100円で買い取った怪談話 昆優太(Part.2)


100円で買い取った怪談話

この番組では、兵庫県尼崎市のとある市場で開催されている 「怪談売買所」で100円で買い取った怪談を体験者の音声と共に放送します。 パーソナリティーは怪談作家の宇津呂 鹿太郎 本編の後半では、怪談売買所の主人である彼の独自の視点で語られる 怪談解説をお楽しみください。 オンラインであなたからの怪談を買取ります。 詳細のリンクからご応募ください。

https://docs.google.com/forms/d/1snDHstkcbyBbrLseUzuBOcKkWjQIL-2aGfWX5fypqic/edit


オガワブンゴ
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「100円で買い取った怪談話」は、普段どのような収録環境で、機材は何を使ってますか?

昆

宇津呂さんが兵庫に住んでいて弊社が東京なので、なかなかナレーション収録は一緒に行えません。基本はGoogleMeetで音声を聞きながら、手元にスマホを持って、スマホの録音機能を使い、声を録り、それを送ってもらいます。それを僕が編集をしてます。
怪談番組の場合、エコーをかけているので編集はしやすいです。普通のトーク番組でエコーがかかっていると変かもしれないけど、怪談番組で1人喋りでエコーがかかってる分には全く変にならないし、ノイズも綺麗に削れるし、何かの反響音も入れることができる。
スマホで録った音にしてはめちゃくちゃ綺麗に聴こえるというのがこの怪談番組の特徴です。

オガワブンゴ
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編集ソフトは?

昆

僕はずっとAdobeのAuditionです。

オガワブンゴ
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この「100円で買い取った」というこの部分を教えて欲しいんですけど、実際に買い取ってるんですよね?

昆

そうです。オンラインで買い取ってます。「100円で買い取った怪談話」を聴いて、私もこういう体験談ありますっていう意見があるので、それはオンラインで買取してますねと。
応募フォームがあるので、そこから応募してもらい、日程調整し僕と宇津呂さんのタイミングが良いときに、GoogleMeetに繋いで、パソコンからの音声をZoom P4(収録機器)で録音をするっていう形でやっています。

オガワブンゴ
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ネタを持ってる人が昆さん達に話しをして、昆さん達がOKってなったら100円をお渡しする。

昆

100円が欲しくてみんな応募しているわけではなく、みんな自分のそういう不思議な体験談って友達とか親に話しても、「いや、夢見てるだけだよ」とか「何言ってん」のみたいなので、終わっちゃうことが多いから、あんまり人に話さない。
ただ、宇津呂さんはそういう話をずっと聞いてる人なので、何かそういう怖い話をされたら「これってこういうふうな妖怪の仕業っていうのが昔は言われてた」だとか、「こういうふうな精神病みたいなことがねって、昔はこういうふうな病気の名前だったんですよ」とかっていうふうに、その聞いた怪談に対して真摯に答えてくれるので、話せて良かったですみたいな感じの事を言う人の方がやっぱり多いですね。

オガワブンゴ
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自分の持ってるネタを買ってというより、むしろ聞いてよっていう方が多い?

昆

多いですね。
応募でも別に100円はいらないので、私の体験した話を聞いてくださいみたいな感じの人が多い。僕はやっぱりそういう話の方が面白い。
なんか100円が欲しいというか、3個も4個もあるんで応募しましたっていう人よりかは、他人に言ってないような、言えないでずっと心の奥に秘めてた怪談の方が面白い。めちゃくちゃその人のリアルな声で発せられる話ですし。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

話す人たちは、ちゃんと整理して話してくれるんですか?

昆

そこが難しいですよね。だから僕が編集したりしてます。

あっ、これまた同じ話をしてるなとか、オチはこっちだよねみたいなときは僕が編集してます。その辺りは許可を得てるので、そのまま出してくださいというよりも、ちゃんと聴けるような状態で流した方が喋った人も嬉しいんですし。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

これってどのタイミングで買い取っちゃおうって思ったんですか?。

昆

もう番組を始めるときから。

たぶん一話のエンディングではオンラインで階段を募集してますって。

だから番組を始めるときのコンセプトとしてもオンライン買取も一緒にやりましょうって僕が確か言った気がします。

せっかくやるなら、兵庫や関西だけの怪談だけではなく、最近は沖縄の人の怪談も買い取ったり、鹿児島の人の怪談を買い取ったり。やっぱり地域性ってすごい出てるなって思ったし、実は僕も体験したエピソードを話してるんですよ。僕は岩手出身なんですけど、岩手の座敷わらしが出る旅館みたいなところに泊まったときの話をしたんですけど、そういう地域性とかもあるので、オンラインで日本中の怪談を買えるっていうのは、番組としても幅が広がるから面白いよねっていうふうに思ってます。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

昆さんが感じる、Podcastの可能性は何ですかね?

昆

僕、日本のPodcast番組も聴くんですけど、それ以上に海外のPodcast番組をいっぱい聴いて勉強をしています。やっぱりめちゃくちゃCMが多い、あっち番組って、聴くたびに変わってたりもするんで、いろんなCMがありますよね。それを聴くのも面白い。

だから日本も今後はそうなっていくのではないかなと。これがPodcastの可能性だと思います。

オガワブンゴ
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わかりやすく言うと、収益に繋がる可能性が十分ある。

昆

そうですね。Podcastはブルーオーシャンだからどんどん広がっていく。

あとは個人でも頑張れば1位取れるっていう、COTEN RADIOも最初そうだったじゃないですか。面白いコンテンツさえ作っていれば企業だろうが個人だろうが関係なく1位を狙えるっていうのはYouTubeもそうだけど、音だけで勝負できるコンテンツはやっぱり未来があるんじゃないかなって思います。

先日、「100円で買い取った怪談話」が1万リツイートくらいして、それでめちゃくちゃ再生数が伸びたりしたんですけど、ランキングを見るのが楽しかったですね。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

やっぱり自分で作って、リスナーの方がしっかりいて、SNSでもそういう反応があると、やり甲斐がありますよね。

昆

嬉しいですよね。私もこういう怪談があるから売りたいなとか、話を聞いてみたいという人にリプライでこういう番組があるので聴いてくださいとか、オンラインで買取もやっているのでぜひ応募してくださいっていうのをで200件くらい送りました。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

でもなんだか買い取らせてって面白いですね。なんかいいなぁ。

昆

Podcastって今は一方通行、メール紹介とかはありますけど、そういうところで言うと「100円で買い取った怪談話」は、リスナーの人が自分の体験談があればそれを売って番組に参加するということができる。ファンコミュニティにもなるんじゃないかなとも思います。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

そういうコミュニティを作ろうと考えているんですか?

昆

考えてます。海外の、それこそまたPodcastの話になりますけど、どうしても海外のPodcastの収益化をいろいろ調べて見てると、ファンクラブに入るじゃないけど、番組の個人スポンサーじゃないけど、メンバーシップっていうか、メンバーシップになってくださいっていうのが多い。そういうメンバーシップ系の番組って、こういう怪談だったりオカルト系な番組が多い。そいいう意味でもこの「100円で買い取った怪談話」はそういったところも狙えるんじゃないかなって考えています。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

最後に、僕もだいぶ作ってきてましたし、昆さんも勿論そうなんですけど、これから始める人に何かアドバイスとかメッセージとかあれば、教えてください。

昆

やっぱり「楽しんで続けて」と思います。タスクに思った瞬間に続かなくなり終わりますよね。1人でやるのはしんどい、友達3人くらいでダベってる方が続きますよね。自分の経験からもそう言えるので、そういう面ではこれから始める人には、楽しみながら無理のないペースでやるのが一番続くコツかなって思います。


機材もどんどん欲しくなってくると思うけど、別にiPhoneのマイクだって良いわけですから。iPhone自体高価ですからね。普通にコンデンサーマイクを買うよりもずっと高いわけで、それに内蔵されているマイクが悪いわけないので、録音は可能だし、パソコンの編集ソフトだってフリーのでも良いのはいっぱいあります。そういう技術的な面って言うのは後からで大丈夫。


だから最初はもうマインドだと思います。
「楽しく続けましょう」マインドはずっと持っていないと続かないので、そこだけは忘れない方がいいと思います。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

タスクにするなと。

昆

そう。「やらなきゃ」って思った瞬間に本当にやめた方がいい番組だと思います。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

本当にそう思う。
タスクになった時点でタスクだから苦しいですし。

昆

そうなんですよね。そんな番組は聴いている人も面白いって思わない。
結局それで軌道に乗ってじゃあ毎週やるかって思っても、現状維持は現状維持じゃなくて衰退。必ずもっと面白いものにしようというマインドが重要。

僕はラジオ局時代から思っていて、数字が取れてるからいいよね、じゃなくて、数字が取れてるけど飽きられるときが必ず来るから、そうなったときのためにも、飽きさせないように少しづつ、ちょっとでもいい。SEを1個変えるだけでもいい、BGMをいつもと変えるだけでもいい。でもこのBGMを変えたら数字が落ちちゃったな、じゃあ元に戻してここは変えようみたいなのはデータで見れるわけだから、ちょっとでも変えて、少しでも良くなったと思うんだったらそれを取り入れる。

ちょっとでも悪いなって思ったら、検証を1ヶ月くらいしてみて辞めるとかでもいいと思うので、何かしら少しのアクションっていうのは常にやっていた方が良いコンテンツは絶対作れるって思います。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

なるほど、経験者からの貴重なお話ですね。
皆さん「100円で買い取った怪談話」を昆さんが作ってますのでぜひ聴いてみてください。

昆

怖い経験したことある人は「100円で買い取った怪談話」の番組詳細に、オンライン買い取りのフォームURLがありますので。

オガワブンゴ
オガワブンゴ

我こそはという方はぜひ応募してみてください。
今回は「100円で買い取った怪談話」のディレクターの昆優太さんにお話を伺いました。
昆さんありがとうございました。