愛はフラクタル by Ai Funato
公演惑星の軌跡が花の輪郭と重なるように、銀河の果てから量子の奥まで、この世の全てはフラクタル。日々のよしなしごとの中に見つけた小さな宇宙を、あなたへのラブレターに代えて。カナダバンクーバー在住コピーライター愛がお届けします。
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《話す人》 船戸 愛
今回は「愛はフラクタル」を配信している船戸愛さんにお話を伺います。船戸愛さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず、Podcastについてどのような印象やイメージを持たれてましたか?
自分が実際に始める前はいろんなPodcastを聴いてました。メジャーどころで言うと、本田健さん、ひすいこたろうさん、あと英語のPodcastも結構聴いていて、「自分の好きな時間に聴けるラジオ」という印象でした。数年前は自分で簡単に配信できるツールがなかったので、自分が配信するようになるとはその時は全然思わず、非常に受身で聴いていて。でも、すごい楽しんでいました。
一ファンみたいな感じなんですね。
そうですね、一ファンでした。
「愛はフラクタル」を始めるきっかけは何だったんでしょうか?
きっかけは私、オンラインコミュニティの「起業ひふみ塾」に所属してまして、そこの塾長の秋田稲美さんがHimalaya(ヒマラヤ)で音声配信を始められたんですね。今から2年前ぐらいかなっていう感じなんですけど、手軽に誰でも今すぐ配信できるということで、すごく楽しそうに配信していらっしゃったんです。ちょうどその時、私の息子が2歳くらいで、なかなかブログを書いたりとか、パソコンにじっくり向かって発信するということができずにいました。私、コピーライターの仕事とかその起業塾の広報、あと文章術の講座とか、何かしら自分の言葉で発信する、表現するということをずっとやってたんですけど、何か発信したいけどできないみたいな、そういう時期とも重なっていた中で「音声配信、もしかして良いかも」ということでHimalaya(ヒマラヤ)で始めたのがきっかけです。
ここでちょっと脱線ですが、愛さんは普段何をされているんですか?
普段は、母ちゃんやってますけど、職業で言うとコピーライター。オンライン起業塾の広報、文章術講師、発信のサポート、絵本を描いたり、イベントの企画運営なんかもやってます。
ちなみにその文章は日本語ですが英語ですか?
日本語でございます(笑)。
話を番組の方に戻しますね。「愛はフラクタル」はどのような番組内容なんでしょうか?
Podcastを始める時に一つ決めたことがあって、それは「とにかくハードルを低くしよう」ということ。「誰かに聴いてもらう」と言うよりは、自分の「脳内のメモ」として始めました。日々感じたことや、バンクーバーと日本の文化の違い、またコロナ後にグッと増えたオンラインでの人との出会いや新しい学びなど、自分が感動したことや発見したことを発信しています。
配信スケジュールは?
配信スケジュールは非常に気まぐれで、ほぼ毎日配信という感じになっています。何かこれを喋ろうということを排出しないと、どんどん溜まってくるんですよね。だからとりあえず頭に思い浮かんだことを出すっていう(笑)。
そういうときって、「これ話そうかな軸で物事を見ているのか」、もしくは何かある出来事に対して「これはネタになりそうだな」と思って話そうと思うのか、どちらですか?
結構いろいろですね。図書館まで歩くウォーキングの途中で思いついたことを喋るときもあるし、あとはオンラインの講義を受けて感動してメモしたことを、ちょっとだけ整えて台本ありでお喋りするときもあるし、ゲストを呼んでテーマを決めて対談みたいな感じでやることもあるし、本当に自由にしてます(笑)。
あんまりカチカチと決めたようなことではなく本当に脳内メモという形なんですね。
脳内メモであると同時に、どこかの誰かへのラブレターであって欲しいと思っています。潜在意識ってみんな繋がってるものなので、私自身が本当に心から感動したことはみんなの心も震わせられるんじゃないかなと。自分のサービスを売るために発信するブログなんかだとどうしても、「読者へのお役立ち情報」を発信しなければいけないみたいなプレッシャーや縛りがあったと思うんですね。「私はコピーライターでバンクーバーに住んでいるからこういうことを発信しなければいけない」みたいな縛り。でも、「誰かのため」ばかりにフォーカスしすぎると、結局自分の心が本当は響いてないことを何かのテンプレートに当てはめたようなことを発信しちゃう。なんかそれって、実は誰の心も震わせられないんじゃないかなって。フォロワー数とか聴いてくれる人の数ばかりを見ていると、本当に大事なものが見えなくなる。とにかくハードルを下げて、楽しくサステナブルに継続できること、気軽に自分の心をオープンにして、声を発せられることにフォーカスしてやっている感じです。
なるほど。時間の尺というのは、おそらくあまり決まってない感じですよね?
そうですね、あまり決まってないですね。Himalaya(ヒマラヤ)のときは10分しかできなかったので急いで喋ったりしてましたけど、最近は決めてないですね。10分以内のときもあるし、15分のときもあるし、ゲスト呼んだら30分のときもあります。
この番組のタイトルなんですけども、なぜこのタイトルにしたんでしょうかという質問なんですが、その前にこのフラクタルって何ですか?
フラクタルというのはWikipediaで調べたら出てくると思うんですけど(笑)、例えばリアス式海岸とかで拡大しても拡大しても同じ構造が現れる、葉っぱの葉脈とかもそうなんですね。1つの構造が拡大しても縮小しても永遠に現れ続けるという数学用語なんです。そういう構造が世界に、地球の中に、そしてこの宇宙の中にものすごくたくさんあるらしく、なぜ同じ構造なのかというのがあまり解明できてない。私はこの世界観がすごく好きで。フラクタルという構造を、私達の日常で起きていることと置き換えて考えてみるとすごく面白い。例えば私で言えば、子育てなんかやってると、本当に毎日の小さな作業の繰り返し。一方、何か事業とかビジネスをバリバリやってる人とかが大きく素晴らしく見えちゃう。でもそうではなくて、どちらもないとこの世界は成り立たない。遠くの銀河の果ての大宇宙も、私たちの細胞の中に広がる小宇宙も、どっちも同じだけ素晴らしいように。その二つが同じ構造をしているということがすごく面白いなって思ってます。私が発信していることや興味のあることというのが、やっぱり子育ての小さな日々のお話の中ですごく何か深い発見があったりとか、日々の人とのやりとりの中でそういう温かい気づきがあったりとか、それは小さな出来事のように見えてすごく大きな命の秘密があるんじゃないか、宇宙の秘密があるんじゃないか、という意味でフラクタルというタイトルにしたんですが、ちょっとオガワさんには伝わってなかった(笑)。
今聞いて「なるほど」と(笑)。直接聞きたかったのでフラクタルの意味をあえて調べなかったんですよ。
そうなんですね(笑)。
「愛は」は愛さんの名前の「愛」と名詞の「愛」両方の意味があるという感じなんですか?
そうですね。自分の名前が「愛」だし、自分の名前は人生のテーマだと思うんですね。なので、私は今世での人生のテーマを「愛の探求、愛を体験する、そして体現すること」だと思っています。いつも「愛」って話をしているんですけれど、タイトルにも自分の名前であり自分の人生のテーマを入れています。そして、「愛」ってよく歌で歌われたり映画のタイトルになったり、なんかもう全てが「愛」なんじゃないですかね。そういう意味で、全てはフラクタルだし、あなたと私、全部の境目がなく全部がフラクタルだよね、という壮大な夢を込めてつけたタイトルになります。
番組の構成は?
とにかくハードル低く、何も考えずに発信するということにフォーカスをしているんですけど、やっぱり言葉で伝えることを仕事にしているので、自由に配信するにしてもやっぱり「これだけは持って帰ってもらおう」という1エピソード 1お土産みたいな、何かこのお土産を今日は持って帰ってもらおうというのだけを決めてお喋りしています。あとは、メモがあるときは、今日の気づきはこの3つでしたという感じで、3つぐらいのキーワードに分けてお話したり。本当にばっくり、ざっくりしてますね。
今構成のお話で「ばっくり」とおっしゃってましたが、番組を聴いているとカフェでお茶してるような感じで話がスッと耳に入ってきたんですね。何かあるのかなっていうふうに思っていました。
確かに文章術とかをお伝えするとき、私達は原稿用紙の呪いにずっと囚われてると思ってます。感想文を書きなさいとかこんな人の講演会の感想を書きなさい、これ原稿用紙5枚とか。その呪いに未だに囚われていて、私の文章講座なんかでは、それを解きほぐすこともやってるんですけども、音声も一緒で、やっぱり目の前のあなたに対してどういうふうに声をかけるの、というふうなことをまず言うんですよね。目の前で泣いてる人とか目の前でしょんぼりしてる人がいたら、かしこまったトーンではなくて、ただの自分としてとりあえずハグとか、背中ポンポンしたりとか、そういう温度感があるはずなんだけど、どうしてもブログとか音声配信も1人で喋ったりすると、目の前の人の顔が思い浮かばすに、何かこう幻の原稿用紙に囲まれてるというか、それを取り払ってもうただの自分と、ただの目の前のあなたとの会話っていうか、そういうことは無意識に意識しているかもしれないですね。
なるほど。だから聴きやすかったんですね。こういう言い方したら失礼なんですけど、番組の内容よりもそっちの方が僕は結構びっくりしました。
そうなんだ、めっちゃ嬉しい(笑)。
そうなんですよ。個人的にはそれがすごく印象的でした。