アメフト沼 – 日本で希少なアメフト系ポッドキャスト
日本のスポーツメディアがスルーするようなネタを拾い集める日本で希少なアメフト系ポッドキャスト 。ホストは文字通りアメフトの沼にどっぷりハマっており、オフシーズンもカレッジフットボール、NFLなどアメフト関連ネタをひたすらポッドキャストで聴き漁る日々。 アメリカでは毎日大量のアメフト情報がポッドキャストで配信されているのに、日本ではほぼ皆無。でも現地メディアが語ってることを知った上で試合を観れば、きっとカレッジやNFLの試合が数倍楽しくなる!ということで、ポッドキャスト、はじめます。
まだまだ試行錯誤中。聞いてくださった方、ぜひぜひ感想を DMまでお聞かせください。 「こんな話が聞きたい」「このチームのこと取り上げて」「あの選手は現地でどんな評価なの?」「俺にも(私にも)語らせろ!」などなんでも良いので、フィードバックいただけると m(_ _)m
Twitter:@football_swamp
《話す人》 アメフト沼
沼さんはどのような環境で収録していますか?
取材のオファーをいただいたときに、僕は適任じゃないだろうなと思ったのがまずここで、すごく適当(笑)。結局Podcastを何でやっているのかというと、音だけで済むという利便性。自分が伝えたい内容や面白いんじゃないのと思ったことを喋っているので、動画があったらとは思うんですけど、映像で編集しようと思ったらめちゃめちゃ手間だし時間もかかるから、それはさすがにやってられないですよね。別にこれで稼ぎたいわけではなく、長く続けるために選んだ手段がPodcastだったので、もう本当にお手軽な機材で収録しています。
収録場所はご自宅ですか?
先ほどチラっとお伝えしましたけど、たまに収録しようとしたら嫁がいたみたいな話をしましたが、自分で楽しんでる密かな秘め事みたいな感じで、大ぴらげに家族に俺こんなのやってるんだぜっていうものではないじゃないですか(笑)。なので、妻が早めに仕事に行って、子供が学校に行って、時差出勤みたいな感じて出勤するときに、家でゆったりと収録してから会社に行くみたいなことをしています。それが叶わないときは、犬の散歩中に歩きながら収録することもありますし、たまたま雨が降っていて妻を車で職場に送った帰りに車を運転しながら収録することもありますし、その時々に応じ場所を変えてやっています。
録れるときに録れる場所でという感じですね。
静かな環境で録れている場合もあれば、やたらとカラスが鳴いているときもあれば、公園で子供がキャッキャ言っている場合もあるみたいな感じです。
機材はスマートフォンに口をかざしてですか?それとも何かマイクを使われてたりするんですか?
リモートワークが増えてたときに調子に乗ってMARANTZ(マランツ)のPodcast用のマイクを買いました。でも大きすぎるし持ち運びできない。いろいろ考えてもうピンマイクで良いやってなりまして、今日もつけてますけど、RODE Microphonesのピンマイクを使ってます。
やっぱりピンマイクって便利ですよね。
めちゃめちゃ便利ですね。外で収録するときはさすがに飛行機が飛んでいたりすることもあるので、そういったノイズはありますけど、RODE Microphonesのアプリで録音したらある程度調整もつくということなので使っています。最近 収録するときはAnchorを使ってるんですけど、アプリの録音機能で直接声を入れる感じにしています。
配信プラットフォームはAnchorを使われている?
Anchorを使っています。
と、いうことは編集はしているんですか?
編集はAnchor上でやっています。最初はAdobe Auditionを使って、バックグラウンドミュージックもフリー楽曲を使って、かっこよくみたいなことやっていましたが、そこにこだわっていたらYouTubeで動画を作っているのと一緒だと思って、シンプルにしようと思いアンカー 一択にしました。アンカーの中にもBGMがフリーで使えて、自分が喋った尺に合わせ適当にループしてくれます。はっきり言ってBGMにこだわったところで、BGMを聴くために、皆さんPodcastを聴いているわけではないのでそこは雑でも良いかなと。それよりも自分が喋る内容だとか聴きづらさを下げる努力をした方が良いかなと思ってます。
なるほど。ここからはちょっとガラッとテーマが変わるんですけども、沼さんが「アメフト沼」を始めて何かわかったことや気づいたことはありますか?
まず聴く人がいるんだなと、本当に(笑)。Anchor のアナリティクス機能で、どこの国からアクセスがあるのかを見ていると日本以外から聴いてくださっている方がいたり、最初は想定していなかった女性の方が聴いていたり。あとは世代で、僕は40代中盤ぐらいなんですけど、日本のPodcastの場合は割と年齢層が高いと以前聞いたことがあったので、最初の頃はそのデータ通りだったんですけど、徐々にまんべんなくあまり世代は関係なく聴いてくださっている。アナリティクスでこういったデータを見るのは楽しいですね。
励みにもなりますし、やっぱり聴かれていることがわかると嬉しいですよね。
そうですね。しかもニッチだということはわかっているから、別にボリュームはあまり意識してませんが、どれぐらいの人が最後まで聴いてくれたかというところは気にしています。
前半の方でご職業がマスコミ関係ということをおっしゃってましたが、沼さんが感じるPodcastの可能性って何かありますか?
大きく飛躍するためには「広告がどこまでつくのか」というところは大きいかなと思います。自分がアメリカのPodcastを聴いていると広告のところをスキップしようとしないというのもありますし、やっぱり広告があることで雰囲気が出てきたりするのでもっと広告主が注目してもいい。と思いつつも、まだまだ聴かれているボリュームは小さいと思うので、どっちが先かという話にはなってくるんじゃないかなと思います。
なるほど。今、どちらかというとマスコミ寄りの脳みそでお答えいただきましたが、家族にも秘密にしているぐらい大切な趣味という脳みそで見たときに、どのような可能性を感じますか?
そこで言うと、アメフトだけではなくてアウトプットすることで自分の頭の中が整理されるということがあると思います。スピーチの練習ということまでは意識してないですが、1人で30分喋ることって仕事で言ったら結構なボリュームの仕事量でプレゼン資料を準備するみたいな。それを1人で毎週「何やってるんだろう」と思いながらやってます(笑)。でもそれを継続することで、その時に感じたことやその時に来年はこうなってるんじゃないかみたいなことを言ってることがあるので、将来的な答え合わせはできると思うんですよね。完全な自己満足でしかないんですけど、それも一つの楽しみ方というか「沼」にハマった人の生き様なのかなって(笑)。
なんかもうPodcast配信者の鏡のような気がしてきました(笑)。
啓蒙じゃないですけど、そういう世界を知ってほしいということはありますよね。結局フットボールが人気になれば、僕がこういうことをしなくても、そういうメディアが自然と出てくると思うんです。だからといって、面白いですよ面白いですよっていうのを一生懸命言ったところで、すぐにファンになる人はそんなにいない。バスケだって地道な活動があってB.LEAGUEができて、そこでの体験をいろいろとすることでファンが増えている。そこで言うと、アメリカンフットボールはそれをやろうとすると時間がかかると思っています。ただ、バスケの世界でもNBAの前にカレッジがあって、カレッジの町がめちゃめちゃ盛り上がってみたいな世界ってありますよね。だからそれと一緒ですよね。
なるほど。
そういう世界をちょっとでも多くの人に知ってもらえたら、もっと見方が変わるんじゃないかと思ってやってます。
最後になりますけども、これからPodcastを始める人たちに何かアドバイスやメッセージがあればお願いします。
最初自分が始めたときは、正直1人で喋っているということもあり「俺何やってるんやろ」と思いながら始めました(笑)。これ見られたら恥ずかしいなというか家族に見られたくないというか。でも、それに対してリアクションがポツポツ出てきたりすると、それが楽しくなっちゃって、一気にそこの恥ずかしさというのは突破できちゃう。好きなものを喋ることで自分がいかに好きなのかということが、口に出せば出すほどそれがわかってくる。そうすると自ずと何かネタを探すようになりますよね。ネタが自然に入ってくるし、自分で網を張るようになっていたりするので、好きなことを好きなように喋ることで、好きなものがますます好きになるみたいな相乗効果があると思います。何かそういう喋りたいネタがあるのであれば、さっさとやった方が良いんじゃないかなと思います。
沼さんは始めて良かったなと思っているということですね。
そうですね。僕の場合はちょっと特殊だったのかもしれません。というのも、YouTubeでアメフトのことを配信している若い2人がいて、その人たちが今までに見たことのないような感じでアメフトのことを切り取っていたのでTwitterでフォローしてDMを出したんですよ。
はい。
そうしたらコロナだったしZoom飲みでアメフトのことを語りましょうみたいなことで話していたんですけど、彼らがそこでの会話を収録してYouTubeにあげたという出来事がありました。結果的に僕もYouTubeに出たみたいな感じになって、こういうアウトプットの仕方があるんだったら自分も何かやってみようと思って、僕の場合は音声という感じだったんです。
好きなものって人それぞれたくさんあると思うので、Podcastであれば手軽にできるし自分なりにどんどんアウトプットして欲しいですね。
アメリカだと本当にコンテンツがいっぱいあるし、アメリカの番組をローカライズした「ビジネスウォーズ」とかありますよね。あれのスポーツ版があったりとかもするので、そういう番組がもっと溢れてきて、まずは聴く層のボトムが広がればどんどん面白い企画が生まれてきそうだなと思います。
アメフトに興味がない方もまずは「アメフト沼」の最新回を聴いていただくと楽しいんじゃないかなと思います。今回は「アメフト沼」を配信している沼さんにお話を伺いました。沼さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。