今回は北日本新聞音声コンテンツのご担当でもあります、ビジネス開発室寺田幹さんにお話を伺いたいと思います。
寺田さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
寺田さんが北日本新聞の音声コンテンツの音声コンテンツを始めた理由を教えて下さい。
もともとは、ローカルメディアコンソーシアムという電通さんと地方紙で作る「デジタル時代」「DX時代」に対応した新しい地方紙の取り組みを探れないかという中で、様々なデジタル商品を紹介いただき、音声コンテンツというものがこれからブレイクするんじゃないかというお話がありました。
その中で富山県の地元紙、地方紙になるんですが、ちょっと今、調子悪いんですけれども、郷土の出身力士に朝乃山というお相撲さんがいまして。
こちらのお相撲取りが大関にちょうど昇進するというようなタイミングで、富山県から大関が誕生するのは、116年ぶりで、米騒動よりもさらに古い昔のもう歴史的な出来事になっています。
この朝乃山を核として富山の地元紙ならではの情報発信できればこの音声コンテンツというものと組み合わさって全国の方から聴いていただけるんじゃないかということから、この朝乃山の情報提供するというところをとっかかりに音声コンテンツをやってみようということになったんですね。
なるほど。
実際に話があったとき、寺田さん自体はラジオも含めてですけど音声コンテンツを何か聴かれてましたか?
僕は割と実はポッドキャストが好きで。
そうなんですね!
それこそTBSポッドキャストがラジオクラウドに切り替わったりと。割とダウンロードして聴いてましたね。
結構、玄人ですね。
それこそ番組で言うと、TOKYO FMさんなんかも割とPodcast熱心じゃないですか。
今は無くなりましたけどサントリーの一社提供で、日曜日の夕方やってた「SUNTORY SATURDAY WAITING BAR AVANTI」とかああいった番組なんかも全部Podcastであったので。
あと、日本経済新聞さんもPodcastでクロストレンドの番組もよく提供されてたので、本当に通勤の行き帰りの車の中でよく聴いていたりして、個人的には割と音声やラジオ番組が嫌いじゃなかった。僕自身そういうお話があるなら新聞社発で出来るのをやってみたいなというようなところもありました。
今、大相撲「大関番ここだけの話」というタイトルでも番組をやっているんですけども、男性と女性2人の担当記者が出演しています。女性記者の方が大のラジオ好きということで自身が担当しているメディアでラジオ特集をやってみたりというくらいだったので、割と音声コンテンツ好きみたいな土壌はあったかもしれません。
もう既に土壌としてあったということなのででポジティブな印象ですよね。
珍しいですね。
そうですか?まあ社内的には別ですよ。
「今どき、ラジオ?」みたいな。
社内的には「お金かからないのであればやってみれば」みたいな。
そんな決して盛り上がった中でスタートしたっていうわけじゃないです。
他の番組もありますよね。
「大相撲のちょっとしたこんなの知識を知ってると楽しく観戦できますよ」っていう豆知識紹介する番組を基本、核にしながら、一方、北日本新聞の紙面の中では、LINEを活用して読者の疑問に紙面の記事を通じて答えていくという、「あなたの知りたいっ!特報班(知りとく)」という記事があります。
こちらの方も好評で、さらにLINEということで、元々ネットを通じて読者とやりとりしているニュースなので、これならニュース媒体として同じネットを使っている音声コンテンツとなじみがいいのではないか、ということで、ネットや紙面で記事を読んでいただいて、「これ実際取材大変だったんだろうな」とか「ここまで辿り着くのにどんな苦労があったんだろうな」っていうことを知っていただくための「知りとく」の取材の裏側をちょっとご紹介する「知りとく」ならぬ耳で聴く「聴きとく」というタイトルで、執筆した記者に登場してもらって、取材の苦労だとか、「この結論を得るまでに153件の自治体に電話しました」みたいな。
そんな話を披露してもらったりしながら、「耳で聴いて、もう一度記事を見返してもらうと理解が深まる、興味を持ってもらえる」といった、音声とWebと紙面を読者が行き来できるような番組を提供しました。
最近だと富山のスポーツ選手の番組も始まってますよね。
よくご存知ですね。ありがとうございます。
北日本新聞社内に、富山シティエフエムというとFM局がありまして、ここのFM局、といってもミニFM局なので出力の関係でほぼ富山市内ぐらいしかちょっと聴けないんですね。
せっかく聴いてもらっているのに、出力が限られる関係であまり生かしきれてないのであれば、それだったらせめてネットを使ってもっと多くの方に聴いていただこうということで、We Love Sports!!という週1回やっている県内のプロスポーツチームのインタビュー番組をディレクターズカット版ということで、10分ぐらいで編集し、凝縮して、お聴きいただくというような番組もスタートしました。
これが面白いことに、その直近の週末に、試合を控えているっていう方々にご登場いただいてるんですが、試合の意気込みだとか「僕、こんなこと考えてるんだ」みたなことを話していただいて、週末、その試合を見ると「言ってたあのプレー、ここで再現してる」とか、そういったリアルなイベントと連動するような形でお楽しみいただけるような番組ということで、提供しております。
良いですね。スポーツは僕も大好きなので。富山グラウジースの写真はたくさん撮ってますけども。
面白いなって思ってまして、富山県のプロスポーツクラブってバスケの富山グラウジース、バレーボルのKUROBEアクアフェアリーズ、あと他に何ががありましたか?
はい、そうですね。
それからの野球の独立リーグの富山サンダーバーズ。
あとサッカーのJ3の今1位にいる、カターレ富山。
今これが一応基本の4大プロスポーツで、その他にもハンドボールやホッケー。
そういったチームもあって、人口が100万人ほどの県ですけれど、
プロスポーツ選手が結構たくさんいらっしゃって、それなりに週末、スポーツ観戦には事欠かない県なんですね。
ハンドボールは富山県って結構力入れてるんですよね?
富山県の石川県に隣接した氷見市というところが大変ハンドボールが盛んなところで、毎年春には全国中学校ハンドボール選手権が開かれてます。
中学生のハンドボールの選手にとってはちょっとした聖地みたいになってますね。
富山といえばね、あの人がいらっしゃいますよね。
NBAの八村塁選手とか。
それこそ、ワシントンで今大活躍と言っていいのかわかりませんが八村塁選手が、富山市の奥田中学校の出身で。
先輩には今オーストラリアの確かメルボルンでやっている馬場雄大選手もそうですよね?
そうですね。
全然余談なんですけども、私の息子がちょうど八村選手と同世代で。
もう彼らに言わせると、「俺、八村とマッチアップしたことあってさ」みたいな人ばっかりで。
「中学校の時から背がものすごく高くてさ」みたいな。
石川県に行くと「俺、中学校のときにあの松井秀喜から三振を取った」っていう人が山ほどいるのと一緒で。
ですので、連日北日本新聞の紙面で八村選手が今日は何点取ったっていうのをおばあちゃんでも知ってるぐらいで。
絶対にね、We Love Sports!!に出てほしいですね。
いつか本当に出ていただきたいですね。
結構地元愛が強い方ですからね、彼って。
そうなんですよね。
知らないうちに帰ってきたりして、ツイッターに突然富山の写真とかを載せたりして。
実際八村選手のことでバスケの人気も高まって年配のおばちゃんみたいな人でも、
「いやあ今日八村ダブルダブルで」みたいなことを言っていて。
最高ですよね、そういう会話ってね。
「あなた、本当に意味わかって言ってるの?」みたいな。
そういう言葉が浸透しているってやっぱり北日本新聞社の紙面も含めてですけども、その影響はすごくあるんじゃないかなと思います。
Podcastに話を戻しちゃいますけど、印象も含めて寺田さん自身はポジティブな印象を持っていて、土壌としては思っている以上に整っていたっていう感じですね。
そうですね。
逆に言うとボトムアップっていうわけじゃないですけど、現場の方でやりたいっていう思いがある程度固まった中で最終的に社としての決済取るっていう流れだったので、比較的スムーズにいきました。
しかも音声コンテンツってスモールスタートできるじゃないですか?
はい。
動画ってちょっとそれなりに何か設備を用意したりとか色々しなくてはならないんですけども、極端な話、スマホで録音ということで十分対応できるのでそういう意味ではハードルが低かったっていうのも大きかったかもしれませんね。
スタートしやすかったってことですね。
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