薬草園からこんにちは
北海道で暮らす薬草農家のオリーブオイルソムリエ®、ケイが、身近なのに意外と知られていない薬用植物やオリーブの世界をご紹介していく薬草系ポッドキャストです。
《話す人》 ケイ OSAJオリーブオイルソムリエ® / 小豆島オリーブマイスター
Twitter https://twitter.com/kei_yakukara
メールアドレス info.yakukara@gmail.com
今回は「薬草園からこんにちは」を配信しているケイさんにお話を伺います。ケイさん、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
まずPodcastにどのような印象を持たれていましたか?
私、恥ずかしながらこの番組を始める直前までPodcastの存在を知らなかったんです。
やっぱり(笑)。
はい(笑)。北海道の農家をしていて、冬はいろいろとラジオを聴いたりする時間が取れるので、家の中のイノベーションやら何やらをしてるときに、やっぱり耳が寂しいなと。ということで、何かないかと探していたところ、スマートフォンに入っていたPodcastの存在に気づいて、聴いてみたら大変面白かったというのが出会いです。
Podcastの存在を知らなかったというケイさんが「薬草園からこんにちは」をやろうと思ったきっかけは何だったんですか?
Podcastのジャンルといいますか一つのカテゴリーの中に、農系Podcastという農業を営んでいる方であったり、農業に縁のある方がいろいろな番組をされている一つのグループがあるんですけど、そちらの存在をPodcastの存在と同時に知って、すごく衝撃を受けたんです。
なるほど。
農家なのに喋ってるとか(笑)。今まで農家さん、自分も農業をやっていてあまり発信するということに慣れてなくて、そういったことをすごい楽しそうにやってる皆さんが日本全国にたくさんいるということを知り、そういうのを聴いているうちに、自分も何だかウズウズしてきちゃって喋りたくなって。この企画を思いついたきっかけでいくと、そういう農系Podcastの皆さんが去年の大晦日に、総会議という形で集まってお話をするという企画がありまして、そちらを聴いたときにビビッと自分の頭にきて、僕もやりたいと思ったのが、きっかけになります。
いろんなところで皆さんから刺激を受けて「やろう」となったときに、具体的に話す中身はその時点でイメージされたんですか?
まだ最初の時点だと閃きだけで、具体的に何を喋ろうとかっていうのはあまりなかったんです。私が営んでいる農業の形が、いわゆる野菜を作ったり、お米を作ったりするような、皆さんがイメージしやすい農家さんではないんですね。漢方薬の原料になる薬になる薬草というんですけども、そういったものを専門に育てている農家で、あと元々広島でオリーブ園を営んでいた経験もあったので、そういう薬草とオリーブのことを話す番組は今のところ無いようだし、そういったことに興味のある方もいるのかなぁというところで徐々に頭の中で構想が固まっていきました。
ユニークですよね。
薬草農家って皆さんの身近にいないタイプの農家さんだと思うので。
はい、いないですね(笑)。
ですよね(笑)。
実際に番組をやろうとなったときに、何か番組のコンセプトを決めてスタートされたんですか?
番組で毎回冒頭に言っているんですが、薬草と聞くと皆さん割と縁がないような印象をお持ちの方が多いようなんです。けれども、意外と知られてないだけで、皆さんの身近な薬であったり薬以外でもいろんな栄養補助食品とか、皆さんが飲み会の後に飲むウコンの力みたいなものもウコンという薬草が入っていますし、お腹が痛いときに飲む正露丸とか、大正漢方胃腸薬とか家庭薬と言われるものには結構薬草が入っているので、そういった身近なのに意外とクローズアップされていない、知られていない薬草の世界を紹介するということは割と早い段階で心の中にありました。
ちょっと脱線しますけど、ケイさんは今薬草を作られていて、その前はオリーブを作っていましたが、ずっと農業に携われてきているんですか?
いえいえ、とんでもありません。元々はサラリーマンでございます。
そうなんですね!なぜ急にフィールドを変えたんですか?
最初のきっかけは、そういう辞令が出たからということなんですけど、前の会社が船に関する会社で、全くその農業と関係のない会社だったんですが、そちらのオーナーが農業を社内ベンチャーで新しくやりたいということで、私がたまたま立ち上げメンバーに選ばれたというのが農業と関わるきっかけでした。それで農業の世界に飛び込むと意外にハマってしまいまして、すごく奥深い産業だなぁと。どんどんのめり込んで最終的には自分で農園をやりたい、会社でやるのではなく自分の農園を持ちたいと思い、生まれ故郷の北海道に帰って今このような生活をさせていただいてるということになります。
面白いなぁ、人の数だけストーリーがありますね。番組の方に話を戻しますが、配信はどのようなスケジュールですか?
概ね毎週1回ぐらいのペースでやりたいなと思っていますが、収穫シーズンとか農作業が忙しい時期はちょっと滞りがちになったりします。
目指せ毎週だけど、そのときの状況によっては不定期になったりする形ですね。
そうですね。今のところの平均でいくと月4本から5本ぐらいのペースで配信はできているので、何曜日の何時という決まった時間にはせずに、畑ができない雨の日に収録するとかですね、そういった自然のリズム合わせて収録や配信をしています。
時間の尺というのは決められているんですか?
はい、決めています。だいたい1エピソード30分以内に収まるようにと心掛けています。
次に構成なんですが、何か大切にしていることはありますか?
一番大切にしていることは、私が話す内容が薬草、いわゆる人の体に入る薬として作用するものについての話をすることが多いので、間違ったことや誤解されやすい伝え方をしないということをいつも心掛けています。
オープニングトーク→本編→エンディングという流れですが、それぞれケイさんなりに、こういう理由だからオープニングこうしてるんだよね、こういう理由だからエンディングはこうしてるんだよねみたいなものってあったりしますか?
オープニングトークはだいたい日々の農作業のことや子育てのこととか、アイスブレイクみたいな話題を入れることが多いです。いきなり今日はこの薬草についての効能を語りますみたいな形だと農家さんが発信している割にはちょっと堅くなりすぎるかなと思い、最初は身近に感じてもらいやすいような話題から入ってます。薬草も旬があるので、例えば秋が深まってきたら、アイスブレイクで秋の七草の話をしつつ、じゃあ七草の一つのこの花の話を今日はしますみたいな感じで、本編に繋げていくというようなことはやっています。
エンディングの「したっけ」ってどんな意味があるんですか?
「したっけ」は北海道の方言で、「じゃあね、またね」みたいな軽い挨拶なんです。
確かに言っていましたね。実は身内全員北海道で、僕は室蘭生まれなんです。
室蘭ですか、私が今住んでいる地域とめちゃくちゃ近いです。僕ら世代や若い人はあまり言わないかもしれないですね。
おじいちゃん、おばあちゃんは言っていましたね。
北海道弁って淡白だよねみたいに言われることがあって、そんなことはないなぁと思いつつどこかで北海道弁を入れて皆さんに宣伝しちゃおうという気持ちですね(笑)。「なまら」とか「わや」とかそういう言葉よりも、やっぱり番組の締めに一言バシッと入れられるような何かがないかなぁということで調べていたら、よくじいちゃんが「したっけ」って言ってことを思い出して入れてみました。