聴くバレエ「みきぞーはそれでも踊りたい」
オーストリア・ザルツブルクの劇場で働くバレエダンサーです。「聴くバレエ」をコンセプトに、リハーサルや公演の様子、踊っていく中で感じる気持ちを配信中。現役バレエダンサーが歩む道の記録としてお楽しみください。
公式Twitter: @mikizoon
StnadFM:https://stand.fm/channels/5f4ad6216a9e5b17f7a4026a
《話す人》 みきぞー
今回は、「聴くバレエ みきぞーはそれでも踊りたい」を配信しているみきぞーさんにお話を伺います。
みきぞーさん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
みきぞーさんは、Podcastについて、どのような印象だったり、イメージを持たれてましたか?
私は10年ぐらい前にヨーロッパに渡ってきました。その当時、外で大きなデータを使ってYouTubeを見たりネットサーフィンしたりすることはなく、そもそもスマートフォンとかもそこまで普及してませんでした。私はiPod touchしか持っていなくて、そのiPod touchの中に日本語のPodcastを入れて、外で歩きながらとか走りながらが聴き始めたのが10年ぐらい前。なので唯一、家でテレビを見ているとかではなく何か日本を感じることができるものみたいな感じでした。
「聴くバレエ みきぞーはそれでも踊りたい」を始めるきっかけは何だったんでしょうか?
元々ブログみたいなものをやってみたいなと思っていました。というのも、やっぱり仕事柄踊っていくなかで本当に毎日いろんなことが起こったり、いろんなことを感じたりして、そこにコロナが来て、劇場が封鎖されて仕事ができなくなり、それでもみんな家で踊っているという状況、そしてまた劇場が再開して。一度仕事から離れて再度みんなと踊り始めたときに、今こういうことを感じたり、みんなで取り組んだり考えたりするというのは、一生のうちで今だけなんだなということを思いました。
それをブログで残したいなと思ったんですけど、当時パソコンが壊れて日本語が打てなくなっちゃったんですね。携帯でパチパチとブログの長文を打つのはちょっとしんどいじゃないですか(笑)。それで最初はTwitterのボイスログでツイートしていたんですけど、友達に「これ良いよ、なんか臨場感あって良い!」って言ってもらえて、私は結構ラジオを聴く派だったので自分も投稿してみようかなと思って、自分の記録用として始めました。
なるほど。
ちょっと話が逸れちゃいますけど、みきぞーさんは普段何をされてる方なんですか?
オーストリアのザルツブルクという街の小さな劇場でバレエダンサーとして働いています。
僕、バレエダンサーの知り合いが何人かいたりするので、ヨーロッパでやるということがすごいハードルの高いことだということは肌感覚でわかるんですけど、バレエを仕事にできていることが素晴らしいなと感じてますが、みきぞーさんはなぜヨーロッパに行かれたんですか?
自分が海外を目指したきっかけというのは、やっぱり日本で職業としてバレエをやっていくことが非常に困難であるということが前提にあります。自分の好きなことをしてちゃんと生活できる環境がヨーロッパの方が整っていて、国立や州立の劇場があり、政府が補助している状態だったり、人の中にバレエや音楽といった芸術がすごく根付いてる。ダンサーやアーティストに対して一定のリスペクトがあるということをすごく感じるので、すごくありがたい環境だし自分もとても過ごしやすいです。「バレエダンサーって普段何されてるんですか?」という質問も、日本だと職業として成り立つんですか?とうテンションですが、こちらだとどんなスケジュールでやってるのか知りたい!みたいな。何かそういう意味ですごくアーティストにとっては過ごしやすい環境だなって思いますね。
なるほど。話を戻しますが、なぜこの番組タイトルにしたんでしょうか?
最初、本当は「みきぞーは魂で踊りたい」みたいな感じでつけようかなって思ってました。というのは、私が踊っていく中で魂というか心から踊ることが一番重要だなって思っていて、それを題名にしたいと思ったんです。ただ、いや待てよと(笑)。Podcastを始めた時期は、コロナのことも含めて本当にいろんなことがあって、自分的にすごく毎日戦いがあったというか。こういう辛いこともある、こういうこともあるな、理不尽なこともある、でもやっぱ踊りたいんだよなっていう思いがすごく日に日に増していって、だったらそれを題名にしようと。
思ったことをそのまま出したっていう感じですね。
そうです(笑)。
どのようなコンセプトでこの番組をされてるんですか?
題名にも入ってる通り「聴くバレエ」というのを一番のコンセプトにしています。自分が日々踊っていく中で感じていること、考えていること、自分のリハーサルの様子や舞台の様子とかを聴いていただくというようなコンセプトでそれを主に配信してます。
配信スケジュールは決めていますか?
全然決めてなくて(笑)。一時配信スケジュールを決めて月曜日と木曜日の配信でやろうと思いやっていた時期もあるんですけど、私が音声配信を始める原点はやっぱり日記。思いついたときにパッと録るスタイルだったので、都合よく月曜日に何か起こったりしないですよね(笑)。それに録り貯めておけば良いじゃんって思うんですけど、貯めておけないんですよね、私。録ったらすぐにアップしたいタイプなので、もうスケジュールはいいやって。本当に自分の気の向くままに配信しています。
みきぞーさんの感じるままに思うがままに、録って出すと(笑)。
録って出す、そして貯めない(笑)
ということは、時間の尺というのも特に決めていない?
決めてないですね。それも一時、短い方が良いんじゃないかなとか思って5分以内で録っていたときもあるんですけど、意外と長い尺の方が聴かれていたりとか、自分も長い尺のPodcastを聴くのが好きだったりとか、やっぱり一定時間作業をしているときにずっと流れておいてくれるものを選んでいるので、それももういいやと思いやめました。
なるほど、このあと僕は構成はどうなんですか?とか台本はありますか?という質問を用意していますが、構成は(笑)?
構成は時系列ですね。起こった順に思ったことを正直に話す。詰まったりしても良いからかっこつけないで、考えすぎないでっていうのが、逆に構成かなと(笑)。
構成だと思いますよ、それも。言語化できてますから構成です(笑)。次に、台本はいかがですか?
普段はあまりないんですけど、他の方と一緒に企画をやったりとかコラボで放送したり、あとはたまにバレエの演目の解説してくださいというリクエストがあったときに解説するんですけど、そういうときは台本を書いてます。
結構ガッツリしっかり書く感じですか?それとも箇条書き程度に流れを書くというような形ですか?
自分で完結できるようなことは箇条書きなんですけど、演目をお話する、ストーリーをお話するとか、バレエを解説する場合はびっちり書きますね。
時と場合によって使い分けているということですね。
はい。
配信プラットフォームは、何を使われてるんですか?
今はstand.fmとBuzzSprout(バズスプラウト)です。
みきぞーさんはなんかすごく直球で、僕は好きです(笑)。Podcast Meetingでいろんな方にインタビューをする機会があって皆さんすごく個性的で面白い番組なんですが、正直ここまで直球な番組はみきぞーさんが初めてです(笑)。
ありがとうございます(笑)